横須賀市では、毎日百人規模の新型コロナ陽性確認者が出ています。ほぼデルタ株に置き換わったため、従来と比較し、容易に感染する、重症化しやすい、若年層も症状が出やすい傾向になっています。しかし、医療ひっ迫のために、感染者の大半は投薬もなく自宅での経過観察を余儀なくされているのが現状です。
先週頃から、横須賀市の陽性確認者中、20代以下が半数を占め、10代以下はそのまた半分になっています。
夏休みが終わり、授業が再開されると、間違いなく校内クラスターが小中学校に起こり、さらに子供から大人への家庭内感染が増加する恐れが多分にあります。
一方、ワクチンを2回接種した高齢者層は、重症化はあまりしないものの、デルタ株の感染リスクは引き続きあり続けます。ワクチン接種者も感染すると非接種の感染者と同量のウイルスをもつという調査結果もあるようで、本人の自覚なく感染加害者となる恐れがあります。ワクチン接種者がウイルスを撒き散らし感染拡大に拍車をかける事態とならないよう、彼らもマスクを常用する必要があります。
高齢者でマスクをしていない人は、元々する気がない人やワクチンで感染しなくなったと誤解する人たちです。無知がなせるわざですが、彼らはゾンビのように無症状感染者と化す恐れがあるので、接近してはなりません。
デルタ株の感染力はオリジナルの2倍であり、他国の調査では、感染者が保有するウイルスは従来の300~1200倍と報告もあります。米国CDCは、デルタ株では1人が7〜8人に感染させうると警告しています。呼吸で発生するウイルスを含むエアロゾルは、もはや空気感染に同じという提言も出ています。
これまで、不織布のマスク効果は、ピッタリ着用すれば、吐き出し20%、吸込み30%で相互着用によりウイルス量を実質6%に抑え込む効果がありました。感染者の鼻や口から1000個のウイルスが出ても60個しか受け手は吸い込まないという効果です。つまり、マスク相互着用により感染を防止できました。
しかし、デルタ株では従来の300倍の発生量としても、マスク相互着用による吸込み量6%は60×300=18,000個で、感染力は2倍なので、オリジナルのウイルスに換算すると36,000個です。3000個のウイルスで感染するとすれば、マスク相互着用でもその12倍を吸込むことになり、短時間で感染します。つまり、デルタ株ではマスクによる防止効果はあまり期待できないといえます。
このように、デルタ株は今までとは質的に異なる大変強力なウイルスです。従来と同じ対策では感染増加の歯止めになりません。
「濃厚接触者」や厚労省の接触確認アプリの判定基準である、マスクなし1m以内15分以上は、もはや大勢の感染"予定"者を捕捉せずに野放しにする体制と言えます。スーパーや市庁舎で感染者発表の際に、濃厚接触者はいないというのが通例になっていますが、その後、新規感染者が続出する事例が絶えません。「濃厚接触者はいないから、感染は拡がらない」はず、という本来の意味合いは忘れ去られています。
デルタ株では、中国を見習って、同一フロアの全員をもれなく迅速に検査し陽性者を発見し隔離するという手法が、エアロゾル感染をも含む適切な対応であり、従業員全員に抗原検査を毎朝実施するのが、体温チェックなどよりもはるかに有効です。
オリンピックを契機として、現実にデルタ株感染は止めどもない勢いとなりました。8月26日現在で第5波の全国陽性確認者は約60万人となり、第3波や第4波での感染者のほぼ倍に達しています。仮にすぐに収束に向かったとしても更に40~60万人感染するので、100万人を超えるのは必定です。
パラリンピックの影響や学校の再開、若年者や高齢者による家庭内の感染増加のために、収束時期は従来よりも遅れると予想されます。
また、第3波、第4波では緊急事態宣言を契機にして収束に向かいましたが、第5波ではオリンピック開催強行のために緊急事態宣言は効果を失いました。不要不急の外出や人流の抑制、リモートワークなどは空疎なワードと化し、人々はデルタ株と共にあり、医療崩壊の中、感染しても入院できずに命を運に任せる状況に陥っています。
そごう、高島屋、京急百貨店などの大型デパートで連日の感染者が出て歯止めがかからないことも今回の特徴です。
横須賀市の累積感染者は市人口の1.3%となり、100人に1.3人が既感染者です。いずれ50人に1人が既感染者という事態にもなるでしょう。
近くの京急ストアの追浜店、船越店、スパーク浦郷店も感染者が出ています。六浦のヨークマートや金沢八景イオンも同じです。宅配のおうちコープの横須賀センターも8月に3人の感染です。コープの野菜集配所では仕分配送業務が2週に渡ってできなくなるほど感染者多数となりました。
TVのニュースでは、お店などの感染状況は把握できません。以下にWeb上での「お知らせ」場所を列記します。
感染があれば、しばらくはそこに買い物に行くのはやめて、感染リスクを回避するという対策がとれます。参考にしてみてください。
【新型コロナウイルス感染情報リスト】
横浜経済新聞 横浜市新型コロナウイルス関連情報 https://www.hamakei.com/column/312/
(横浜市中心ですが、たいていの施設や大型スーパーの状況が載っていて、便利です。)
日本郵政グループ社員等の新型コロナウイルス感染について https://www.japanpost.jp/information/notices2_latest.pdf
(直近に感染した郵便局の一覧が出ています。非常に多いです。)
京急ストア お客様へのお知らせ(新型コロナウィルスに関するお知らせ) https://www.keikyu-store.co.jp/index.html
ヨークマート 新型コロナウイルス感染対応について https://www.york-inc.com/corona
イオン金沢八景店 重要なお知らせ イオン/イオン金沢八景店/
(3日分ほどしか出ないので、3日に1回はチェックした方がいいです。)
生活協同組合 ユーコープお知らせ https://www.ucoop.or.jp/info/2021/index.html
(期間が2週間を超えると感染発生場所が削除されるので、2週間に1回はチェックすべきです。)
クリエイト 新型コロナウイルス感染対応について https://www.create-sd.co.jp/tabid/356/Default.aspx