新型コロナ第5波が拡大する中、東京オリンピックが間近になってきました。予想通り、「バブル」内でも連日感染が起きており、「バブル」の綻びも指摘されています。
図1に全国の日別感染確認数を、図2に全国の日別死者数を示します。どちらも第5波をえんじ色で示しています。
死者数は昨年秋冬の第三波をなぞっていますが、一方、感染者数はとても異様な増加を示しています。感染力の強いインド株(デルタ株)の浸透を物語っているようです。従来は、緊急事態宣言後に少し遅れて収束に向かうパターンでしたが、今回は、早めの緊急事態宣言やワクチン接種の多少の進捗があるにも関わらず、今までで最大の感染増加率となっています。
オリンピック開催前から、すごい状況です。しかも、ウイルスにとってはきつい環境である盛夏の中での事です。
オリンピックがウイルスの祭典ともなる可能性がまさに高まってきたのかもしれません。
感染者増加は、あなたのより近くに感染者がいることを意味します。インド株の初期症状は、普通の風邪や熱中症の症状と区別が難しいとのことです。
ワクチンを二回接種した人でもインド株には感染しますが、あまり重症化はしないらしい。それがワクチンの本質的効果であって、ワクチンは感染予防ではないことに留意する必要があります。感染したら軽症でも無症状でもウイルスを放出します。原理的に、ワクチン接種者でも新型コロナを人に感染させるリスクがあります。ワクチン接種後も、まともなマスクをきちんと付けましょう。
まだ大多数はワクチン接種者ではありません。
お互いにマスクをして、かつ、距離をとり、「ウイルスを出さない、吸わない」を心に刻みましょう。