Appleが中国Apple StoreでのVPNアプリを削除!

Appleが、中国当局の要請を受けて、中国のApple StoreからVPNアプリを削除しました。その結果、中国ユーザーはVPNアプリをダウンロードして利用することができなくなりました。
中国政府はインターネット情報の政府統制のため、悪名高いグレートファイアウォールを年々強化し、グーグルなど政府の利害を考慮しない国内外の自由な情報へのアクセスを遮断しています。VPNはそのような制限を突破できるソフトであるので、国内の個人ユーザーの自由なアクセスを防止するため、中国当局が取締りを始めたわけです。
Appleは中国市場での大きな売り上げがあり、生産拠点も中国に大きく依存しています。
しかし、中国当局の要請を受け容れたAppleの今回の処置に対しては、人権よりも利益を優先した、検閲当局の側についたことに落胆した、裁判に提訴するなど、アプリ作成者側から非難が寄せられています。

以前のブログで、「Appleは米国の一企業ですが、個人の自由と能力の拡大のために企業活動を行なってきた会社です。」と記載しました。人々の普遍的価値を守ることはAppleの存在意義とも言えます。今回、Appleが人権侵害の側に組した事は、人々の信頼を失い、パソコン黎明期から続く唯一の企業とも言える、この会社の屋台骨を揺るがす事態に発展する可能性が大だと思います。

参考: 米アップル、中国向けVPNアプリの提供停止 (BBC NEWS)

2017/7/31